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2007年12月 2日 (日)

資源(タングステン)をめぐる闘争

■ここ2日ほど風邪で寝込んでいる。大分良くなったが声がでないので仕事にならない。今年は早くもインフルエンザが流行の兆しをみせているようだが、管理人は、10月終わりにワクチンを打ったので違うと思うが・・・。皆様もどうぞご自愛ください。

■国際政治の本質は「パワーめぐる闘争」であるとは、しばしば言われる。天然資源も言うまでもなくパワーである。あるいは、パワーの1要因である。

いまさらながら資源外交、資源闘争というのもなんら珍しくないが、某局の特集に少し考えさせられることもあり、少し所感程度の覚書きをしておく。

通常この時期なら石油や天然ガスが話題の大部分であり日常生活への影響も大きいが、このタングンステンというレアメタルのひとつも大変貴重で日本人の日常生活を支えている。

■みなさんは、このタングステンという希少金属をご存じであっただろうか。レアメタルにもいくつかあるのだが、その中の一種類である。(参照:日本語版wikipedia)ブルーダイヤと呼ばれ、高級貴金属である。このタングステンが何故、我々の生活の必需品になっているかと言えば、身近なところで言えば携帯電話、又、液晶テレビや、自動車のエンジン部分の加工道具として用いられている。恐らくまだまだその用途はあるだろう。

共通していることは、日本の最先端の技術を支えている、最先端の技術に使われているということである。携帯が小型化したのも、液晶テレビがより薄くなったのもタングステンがあったから可能であったことである。

■しかしながら、このタングステンは、日本ではとれない天然資源である。そのシェアをみておこう。(タングステン

このシェアは2006年度のものだが、6割は中国、次の1割がカナダとロシアである。もちろん、日本はこれまでは主に、中国からの輸入に頼ってきた。

中国が主に、アジア・アフリカ諸国で積極的に資源外交を行っているのはご存じだろう。そのこと自体、中国をまったく責めるつもりはないが、ダルフールやミャンマーなどのやり方には、賛同しかねる。資源外交を言うならば、欧米、ロシアも巧みか露骨かの差で行っているので、それ自体問題ではない。むしろ国家戦略上、資源確保やそれによってより利益を生み出そうとするのは極めて合理的で当然である。

■そこで日本である。中国に頼っていたタングステンだが、中国が非常に値段を引き上げている。この資源確保に入ったのだろう。国内の需給バランスを取るためだそうだ。中国というのは、ご存じ通り政治は、「権威主義」、経済は「自由市場経済」と言われるが、経済分野もまだまだ社会主義的(ここでの意味は、政治がほとんど意思決定する)で、国策として共産党が方針を決めれば、マーケットの原理ではなく、その党の意思で大きく経済路線がシフトする。このことは、日本をはじめ、欧米とも摩擦をおこしている。

今回もどうやらそのようである。それゆえ日本の貿易会社は、次にシェアのあるロシア向かうがすでに、もうロシアの鉱山も中国(商業)銀行の子会社に抑えられている。

■日本は天然資源が希少であるが技術がある。中国、ロシアには天然資源はあるが技術がない。今回の例にあげたタングステンも同じである。

経済の通商・貿易は非常にシビアである。どの会社も自社の生存をかけてマーケットで行動する。

日本は、領土も決して広くなく人口過密、天然資源も殆どない。にも関わらず、経済大国であるアンバランスをしっかり認識しておかなければいけない。通商、貿易からなる海洋国家である。常に最先端の技術をバーゲンニング・チップにしていかなければいけない側面がある。

このタングステンのロシア鉱山に関しては、中国に先手をいかれたわけだが、天然資源の確保は日本にとって、とりわけ死活的な利益である。国家戦略のもとすでに行動していることを願うが、そうでないのなら、あらゆる分野で国家戦略の策定は急務である。管理人には、中国同様、ロシアも主要な(不気味)なアクターである。

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